2021
02.14
物件探しを始める前に
これから新入社員や新入生の部屋探しのシーズンに入りますので、改めて、今後の部屋探しの参考にして頂けたらと思います。コロナで部屋探しの様相も変わっていますが。
部屋探しを始めるにあたっての希望や条件は人それぞれですが、自分に合った良い部屋を見つけるためにはどうしたら良いのでしょう。限られた予算内で希望が全て叶えられることはまず不可能です。そこで、次のような手順と考え方で部屋探しをすることをお勧めします。
1、 先ず予算の上限を設定する(むやみに増額変更しないこと)
予算を上げれば、その分だけ良い部屋が見つかるのは当たり前で、昔から「不動産に掘り出し物無し」と言われていて、それは売買でも賃貸でも同じこと。どう見ても安すぎる物件は「それなりのワケがある」、と思って間違いないことでしょう。たま~に、大家さんに欲が無くて、驚くほど格安の物件が出たりしますが、そんなのは宝くじに当たるようなものです。予算に上限が無いなら、つまり「いくらでも出せる」なら希望通りの物件を探せますが、予算オーバーの物件を借りたなら後で自分の首を絞めることになります。
2、希望条件を、これだけは譲れないものと、できれば叶えたいものとに整理して優先順位をつける。
好きなだけ希望条件を箇条書きにして優先順位をつけ、上位5番目までの希望はどれか一つでも適っていなければ借りないようにして、6番目以降の条件は「できれば叶えられたら嬉しいな」くらいに考えて固執しないことが大切です。
3、希望沿線、利用駅(○○駅と○○駅の間ぐらいまで)を最初から絞る。
たまにいるのですよ、「長堀鶴見緑地線の京橋から心斎橋くらいの間でえ、中央線の沿線でもいいし~、ホントはJR環状線沿線に住みたいんだけどお、あ、谷町線でもいい部屋があればいいかな。駅から歩けるものでえ、まあバス便でもいいかな」、って人。探しようがありません。
一言で纏めると、「自分の意志や希望をしっかり持っている人のほうが部屋探しで失敗することは少ない」ですね。これ、「部屋探しで成功します」ではなくて、「失敗することは少ない」です。
そして、私たち不動産屋の仕事は「お客様の限られた予算の中でいかに良い部屋を見つけて差し上げられるか、そのお手伝いができるか」ということ。単に、適当な物件を紹介して申し込みをもらって契約書の説明をして、それで何万もの仲介料が頂けるならそんな楽な商売はありません。お客様の状況やご希望、物件ごとに違うメリットやデメリットがあって、そういうのを擦り合わせて「後悔させない部屋探し」のお手伝いをして、入居後もいろいろ相談に乗ること、それが不動産屋の仕事、と私は考えます。
なので、いくら「ネットでいっぱい写真が見られて自分で選べるから不動産屋に行かないでも大丈夫」と思っても、信頼できる不動産屋を使ったほうがいいでしょう