2021
04.17
「経年劣化による破損」では、火災保険が使えない
こんにちは。
不動産投資における最大のリスクは、
建物や土地が使えなくなる
ことです。
・火事で建物が焼失した
・台風で屋根が吹き飛んだ
・洪水で床上浸水になった
・土砂崩れで建物が壊れた
というように、火災や自然災害によって
・莫大な復旧費用が掛かる
・家賃収入が長期間途絶える
ことになると、頑張って来た投資も頓挫しかねません。
そこで重要なのが、みなさんもご存知
・火災保険
・地震保険
なのですが、実はこれ
経年劣化による破損
については、補償が受けられないのです。
例えば、みなさんが保有しているボロ物件で、ある日
天井から雨漏りが発生した
としましょう。
もしこれが、
台風によって屋根が破損した
という理由であれば、火災保険の
水災補償
を請求することで、修繕費用の大半がカバー出来るはずです。
しかし、これが自然災害による雨漏りではなく、発生した日以前に、
・大きな台風が来ていない
・豪雨や突風も発生していない
・何かがぶつかった形跡もない
ということであれば、その原因は
建物の経年劣化によるもの
とされ、保険金は1円も支払われないのです。
同じ雨漏りにもかかわらず、
・戸建Aでは全額が下りた
・アパートBは1円も出ない
というのは、
何だか納得が行かないなぁ
と思う大家さんもいることでしょう。
しかし、そもそも火災保険は、
災害や事故によって生じた、不動産や家財の損害を補償する
という性格のもの。
もしこれが、建物の経年劣化まで補償するとなると、
・なるべくボロい家を買っておいて
・手厚い補償の火災保険に入り
・壊れたらどんどん保険請求する
ということが出来てしまいます。
そんなことまでカバーしてしまったら、
・保険会社が破綻するか
・掛金が青天井に高騰する
ことになりますよね?
ただし、よほどの経年劣化でない限り、
傷んでいた屋根が、台風でさらに壊れた
という場合は、火災保険を使えるケースが多いです。
とはいうものの、
「次の台風が来るまで、応急処置でいいや」
などと甘い考えでいると、度重なる雨漏りなどで
・建物の劣化がより深刻になる
・「きちんと直せ」とクレームが来る
・短期で退去が発生し、新たな募集も出来ない
という事態にもなりかねません。
やはり、日々のトラブルを回避するためには、
・屋根や構造部分
・インフラ(電気/水道/ガス等)
といった重要な箇所を、物件購入後のリフォームで
きちんと手を入れておく
ことが、何より重要なのです。
火災保険は
・割安な掛け金で
・万が一の際に
・手厚い補償が得られる
という、非常に心強い存在。
それと同時に、
経年劣化では補償されない
ことも、きちんと認識しておくべきです。